スペクトラム社がデジタイザとAWGに デジタルパルスジェネレータ機能を追加
スペクトラム社が新規オプションとして4つのデジタルソースを追加提供
デジタイザなど計測機器のメーカであるスペクトラム・インスツルメンテーション社(本社ドイツ・グロースハンスドルフ/以下、スペクトラム社)は、同社の高分解能中速デジタイザおよび任意波形生成器(AWG)の製品ラインにデジタルパルスジェネレータ(DPG)機能のオプション提供を開始したことを発表しました。これにより該当製品は、アナログ信号や波形の収集・生成といった通常のタスクを実行しながら、フロントパネルに備えられた最大4つの多目的I/Oコネクタを介してデジタルパルスおよびパルス列を生成することが可能になります。今回追加されたこの機能は、実験制御、AIおよびロボティクス、刺激応答テスト、システムおよびマシン制御、コンポーネントまたはセンサーテストなど、多岐にわたる自動テストや計測アプリケーションに最適です。
スペクトラム社製A/Dコンバータカードが 危険度が極めて高い火山の早期警戒システムに採用
スペクトラム社製PCIeデジタイザカードが6km離れた場所でも極微弱な火山活動を検知
デジタイザなど計測機器のメーカであるスペクトラム・インスツルメンテーション社(本社ドイツ・グロースハンスドルフ/以下、スペクトラム社)のアナログ-デジタル変換回路(A/Dコンバータ)カードがこの度、火山噴火の早期警戒システムに採用されました。中米グアテマラには3つの活火山があり、いずれも近隣には複数の村が点在しています。そこに住む人々の命を守るためには、噴火に対する早期警戒システムの存在が極めて重要になります。これまでにもそうしたシステムは開発されていますが、グアテマラの火山は溶岩の代わりに火砕流(火砕物密度流)を噴出する、極めて危険な火山として知られています。火砕流は、噴火時に放出されるガスや岩、灰などから成る非常に危険な熱雲で、流下速度は最高時速600km、温度は800℃にまで達します。したがって、住人が速やかに避難できるよう、できるだけ多くの警告を早期に発することが不可欠です。Amin Amiri博士率いるユニバーシティ・カレッジ・ロンドン(UCL)の研究チームは、こうした火砕流を研究し、レーダーを用いた超高感度早期警戒システムを開発しています。そして、その中核を担うのが、スペクトラム社のPCIeデジタイザカードM2p.5921-x4モデルです。このデジタイザカードは非常に感度が高く、観測装置を火山の斜面から6km離れた距離に設置しても微小な火山活動を検知することができます。
スペクトラム社が、GPUを介した 連続デジタル・ダウンコンバート機能をデジタイザに追加
RF信号をベースバンドに変換するDDC処理機能の提供を開始
デジタイザなどの計測機器メーカであるスペクトラム・インスツルメンテ-ション社(本社ドイツ・グロースハンスドルフ /以下、スペクトラム社)は、外部GPUカードを使用して連続的なオンザフライ(リアルタイム)処理を可能にする低価格オプションを導入することで、同社製PCIeデジタイザカード全モデルでデジタル・ダウンコンバージョン(DDC)を実行できるようになったことを発表しました。DDCは、デジタルラジオ、レーダー、携帯電話、宇宙(衛星)通信など、さまざまな通信システムで広く使われている非常に有力な技術です。RF或いはマイクロ波信号にDDC処理を施し目的の信号周波数を含むベースバンド(基底帯域)にダウンコンバート(変換)することにより、計測結果のデータセットが大幅に削減されるだけでなく、信号品質と計測精度も向上します。スペクトラム社は、この新機能を実行可能なPCIeベースのデジタイザカード(サンプリングレートは5MS/秒から最大10GS/秒)を48種類提供しており、ユーザーは目的のアプリケーションに最適なモデルを選択できます。
12ビットデジタイザのM5iシリーズに最高サンプリングレート10 GS/s、帯域3 GHzの2機種を追加
最先端のデジタイザシリーズを拡大
デジタイザなど計測機器のメーカであるスペクトラム・インスツルメンテ-ション社(本社ドイツ・グロースハンスドルフ/以下、スペクトラム社)は、同社の主力製品であるM5iシリーズの最新版として、ギガヘルツ帯域幅の信号収集・解析機能を強化した2つの新しいPCIeデジタイザカードを発表します。1チャネルおよび2チャネルの各モデルとも、最大10 GS/秒の超高速サンプリングレートと垂直分解能12ビットに加え、市場トップクラスの12.8 GB/秒データストリーミング(PCIeバス上)という驚異のスペックを実現します。この圧倒的なストリーミング速度の実現のため、カードには16レーンの第3世代PCIeテクノロジーが搭載されており、収集したデータを直接PCメモリに転送して保存、あるいはCPUやGPUに転送して個別にカスタマイズした信号処理や解析を行うことができます。さらに、3GHz以上の帯域幅を持つフロントエンド回路と、最大16GB(8Gサンプル)のオンボードメモリを搭載しており、今日、最も高度なギガヘルツ帯域の電子信号を扱うエンジニアや科学者にとって強力なツールとなることが期待できます。
高解像度デジタイザがダークマターの捕捉に貢献
スペクトラム社のPCカードにより、韓国の基礎科学研究院(IBS)での、ダークマターを証明する素粒子「アクシオン」の効率的な探索が可能に
デジタイザなど計測機器のメーカであるスペクトラム・インスツルメンテーション社(本社ドイツ・グロースハンスドルフ/以下、スペクトラム社)の高速PCIeデジタイザが、韓国の基礎科学研究院(IBS)での最新かつ最先端の実験に採用されました。科学者たちは、銀河など宇宙の大規模構造の形成、進化、挙動を説明するために必要なダークマター(暗黒物質)の存在を予想していました。理論上、宇宙にはダークマターが通常の物質の最大5倍も存在することが示唆されています。ダークマターを実際に構成する物質は何かという疑問はまだ解明されていませんが、科学者たちは候補となる粒子をいくつも特定しています。その中でも特に有望なものが、電子の質量の10兆分の1しかないと言われるアクシオンです。韓国では、基礎科学研究院(IBS)に専門家チームを結成し、アクシオンの発見を目指して研究しています。